ミニ太成長記録02:アプガースコア
526gの超低出生体重児の息子ミニ太を出産した日の夜、ベテラン看護師(兼助産師)の方がハハのケア(悪露確認・帝王切開の傷口確認・ガーゼ交換など)をして下さりながら、当時は病室から動けない為にまだはっきりこの目で見ていないミニ太について教えてくれました。
「私もさっき赤ちゃん見てきたんだけどね。足をちょこちょこ動かして元気そうだったよ。
明日面会で初めて見るとき、小ささや上のお姉ちゃん(=正期産で生まれたムスメ)の時との違いに驚くかもしれないけれど、早く生まれた赤ちゃんはみんなそうだから。
それにね、生まれた直後に赤ちゃんの状態をチェックする指標があってね。
0点から10点まであるのだけれど。
問題のない正常な赤ちゃんのスコアが7点以上なんだけれど、〇〇さん(ハハ)の赤ちゃんは5点だったんだよ。
妊娠24週で生まれて5点というのはなかなかいないよ。あの子は生命力が強い。だからきっと大丈夫。」
当時は「生後24時間の壁」真っ只中で、1ml、2ml単位での初乳を絞り出しながらまだ見ぬミニ太の身を病室から案ずることしか出来ていませんでした。
だからそんな時に伺ったベテラン看護師さんからの力強く優しい言葉が、とてもとても嬉しかった。
仮に嘘になってしまった時があっても、立派な生きた証になるではないか、そんな風に思っていました。
おかげ様で、現在生後9ヶ月まで元気に成長しております。
ハハの入院中はその会話だけで終わり、また母子手帳への記載もなかった為(後述)当初はあまり気に留めていなかったのですが、後日『その指標ってなんだろう?』と調べてみました。
それが「アプガースコア / アプガー指数」です。
アプガースコア/アプガー指数
アプガー指数( – しすう、Apgar score)、またはアプガーテスト、アプガースコアとは、出産直後の新生児の健康状態を表す指数、および判定方法。
1952年にアメリカ合衆国医学者ヴァージニア・アプガー(Virginia Apgar)が導入した評価方法である。日本では、昭和30年代後半(1960年代)から広く用いられるようになった。(Wikipediaより)
その他参考サイト:
What Is the Apgar Score? – KidsHealth
英語サイトですが、詳細に(そして医療従事者から一般のご両親向けに)シンプルに記載されています。
【医師監修】母子手帳にある「アプガースコア」は赤ちゃんの元気を採点する – 赤ちゃんの部屋
日本の自治体によっては母子手帳にこの指数を記載する欄があるところもあるようですが。(ハハのところは無かった)
発案者の名前APGARになぞらえた以下の5つの評価基準について0点・1点・2点の3段階で点数付けをし、合計点で判定されます。
判定は出生1分後と5分後の2回(+必要時にもう一度)実施されることが殆どのようです。
- Appearance (skin color) =外観/皮膚の色
- Pulse (heart rate) =心拍数
- Grimace response (reflexes) =刺激に対する反応
- Activity (muscle tone) =活動性/筋緊張
- Respiration (breathing rate and effort) =呼吸数
0点 | 1点 | 2点 | |
皮膚の色 | 全身蒼白 全身が青紫色 |
身体が淡紅色 四肢にチアノーゼがみられる |
全身が淡紅色 チアノーゼがみられない |
---|---|---|---|
心拍数 | 心拍無し | 100未満 | 100以上 |
反応性 | 反応しない | 顔をしかめる 弱く泣き出す |
強く泣く くしゃみや咳がでる |
活動性 | 弛緩している | 少しだけ四肢を動かす | 活発に四肢を動かす |
呼吸数 | 呼吸しない | 弱い、または不定期 | 強く泣く |
(Wikipedia・KidsHealthサイトを参考に個人的に訳)
アプガースコア7点未満が「新生児仮死」とされ、0~3点が第2度仮死(重症仮死)、4~6点が第1度仮死(軽症仮死)と称されるのだそう。
(公益社団法人 日本産科婦人科学会 産婦人科診療ガイドライン―産科編2017 より)
素人のハハがこの指数を見て物申す訳ではもちろんありませんが、こんな判定方法が70年以上前から世界にあるんだなということ、またこういった細かなチェックを受けて赤ちゃん達は誕生してくるんだなという良い勉強になりました。
ミニ太の生命力の強さを今後信じていく意味でも、知って良かったなと思う情報でしたので備忘録として記させて頂きます。