「超未熟児のフォローアップ」について知る

妊娠24週526gで誕生したミニ太ももうすぐ生後11ヶ月となります。

現在はシナジス注射もあるため毎月1回の新生児科外来にお世話になっていますが、1歳を過ぎればその頻度も少なくなっていくのではないかと。
そして大きくなるにつれ、「身体的な発達」「精神的な発達」がどうなっていくのか、正期産で生まれたムスメとは全く違う道を行くのか…など、今ハハが悩んでも仕方ない事ではあるのですが気にはなります

そんな中、今後ミニ太が成長していく中で医師の皆様はミニ太のどんなところをチェックして下さるのか、また今後起こりうる諸々の課題・可能性について概要だけでも知れれば..と思い検索したところ、図書館にて以下の本が予約可能となっていたので早速借りました。

 

ハイリスク児のフォローアップマニュアル−小さく生まれた子どもたちへの支援

上記の書籍は、商品の説明欄に
新生児科医の外来診療や児と家族の支援を行う現場で役立つ本として,フォローアップに携わる多くの医師,メディカルスタッフの方々に活用していただいている書籍の改訂版。」
とある通りハハのような一般人向けではないのですが、“こういった観点からミニ太を見て下さ(ってい)るのか”というのが良く分かります。
2018年7月発刊の書籍である為、情報も新鮮です。

 

フォローアップとは

フォローアップミルク、は聞いたことがありましたが、「フォローアップ外来」なんてのはミニ太を産んでから知りました。
主には、新生児科をはじめ各分野担当の医師がNICU/GCUを退院した子の成長・発達を 定期的に評価下さることを指すかと思います。

ただ本書を読むと、フォローアップの主目的というのはその小さく生まれた赤ちゃんだけでなく、その赤ちゃんを持つ親の養育支援を行う(=言葉が遅い、身体が小さい、などの、親の子に対する不安を取り除いていく支援をする)事や、医療側面から評価を行い周産期医療システム等の適正化を図る目的もあるのだ、という事も知ることが出来ました。

 

本書に主に書いてあること

年齢別のフォローアップ検診内容に多くのページが割かれていますが、それ以外にも目を通して損はない情報が満載です。
また1歳前のミニ太にはまだ早い情報も多いのですが、これほどの長い間フォローすべき要件があるのだなということを改めて気づかされました。

(以下amazonの商品説明から抜粋)

  1. フォローアップについて
  2. すべての年齢に共通したフォローアップの評価と支援
    身体発育 / 運動発達の評価 / 精神発達の評価
    ことばの遅れ
    知的能力障害・境界知能
    行動の評価と支援
    聴力・眼科・歯科のフォローアップ
  3. 年齢別フォローアップ健診
    乳児期健診
    運動発達の支援(ポジショニングとハンドリング)
    摂食機能の発達
    離乳食の進め方
    1 歳6 カ月健診(修正月齢)
    1 歳6 カ月の健診 / 歩き方に関する問題
    3 歳健診(暦年齢)
    3 歳の健診 /「食べない子ども」の食事指導
    6 歳健診(就学前)
    6 歳の健診 / 就学について
    小学3 年生健診
    小学校高学年以降の健診
    内分泌的問題およびメタボリックシンドローム / 発達障害,精神疾患
  4. 合併症のフォローアップ
    未熟児貧血/未熟児代謝性骨疾患(未熟児くる病)/脳性麻痺(CP)/てんかん/脳室内出血
    脳室周囲白質軟化症(PVL)
    呼吸器系合併症/反復性呼吸器疾患/慢性肺疾患(CLD)合併症児
    皮膚疾患
  5. 予防接種について
  6. 極低出生体重児の早期支援
  7. 在宅医療支援について
  8. 養育者の育児不安への支援
  9. 地域の医療資源の活用法と受けられる社会的支援

 

以下に、ハハが読み、今のミニ太にとって特に参考になった章を簡単にですがご紹介させて頂きます。
(赤ちゃんの月齢によって、参考になる箇所がまた変わってくると思うのですが。)

運動発達の評価

修正月齢別(修正3-4ヶ月から3歳まで)に、以下の項目が表の箇条書きおよび写真入りで詳しく記載されています。

  • 観察される運動(動作)
  • 注意すべき運動・徴候
  • 指導内容

観察される運動については「おもちゃへのリーチ(がある)」「腰を支えると座れる」など、「〇〇ができる」事一覧が記載されています。
そういった内容は母子手帳などにもよく記載されているのでさほど新発見は無かったのですが、この書籍で非常に参考になったのは、その〇〇が出来ていないなどの要注意項目、そして出来ていない/成長させる際の指導/運動促進内容まで具体的に記載されていることでした。

例えば一人座りの練習なら、まずは「養育者が太ももの内側全体で赤ちゃんの下肢と骨盤を挟んで補助」して「玩具は斜め上」。
その姿勢が安定したら「養育者がひざと手で骨盤だけ挟んで補助」、さらに進めば「膝先で少しだけ挟んで補助」。…といった具合です。
各ステップに具体的な説明文と写真があるため、素人のハハでもすぐに実践できます。

 

行動の評価と支援

自閉スペクトラム症(ASD)や注意欠如・多動症(ADHD)、限局性学習症(SLD)についての記載があります。
その定義・特徴だけでなく、評価や診断内容まで細かく書かれています。
ハハもASD・ADHDといった単語こそ耳にすることはあっても、その内容まではあまり知る機会がありませんでした。
が、本書では診断基準なども含め詳細を把握することができました。

 

合併症のフォローアップ

ミニ太は慢性肺疾患・皮膚疾患(いちご状血管腫)持ちですので、フムフムそうだよね、こういう治療してもらったよねという良い復習になりました。
また慢性肺疾患の酸素支援については「酸素の卒業(停止)タイミング」の具体的数値も書かれていたので、スッキリしました。

 

本書は本文だけでなく、付録やコラムも充実しています。「赤ちゃん用歩行器について」「就学後のフォローアップの大切さ」など、ためになる情報が多かったです。

 

医療従事者ではないので本書を購入してまで..という自信は無いのですが、もし読む機会があれば未熟児の親御さんにも是非一読してみることをお薦めしたいです。
目を通されるといろいろな不安が多少なりともクリアになるのではと考えます。

 

にほんブログ村 子育てブログ 超未熟児育児へ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA


コメントする